セルビナ・・・ かつて、幾百もの偉大なる海の男達が、この地より旅立って行った・・・ ある者は、そのまま帰らぬ人となり、 またある者は、巨万の富を手に入れ、見事に凱旋を果たした。 見果てぬ夢と、栄光・・・そして挫折 人生のあらゆる理を許容する、夢見る都 |
ワイもこの地より、旅立とう ひとつなぎの財宝を手に入れ、そして、世界に君臨する 偉大なる海の王となるために! と、入港する船を眺めつつ、ひとり感慨に浸っていると・・・ |
何やら、すぐ真横からひそひそと聞こえる男女の喋り声・・・ と、聞こえてくるのは何とも艶っぽい大人の会話?!(どきどき) う、浮気か?!それとも不倫現場なのか?!(汗) と、意を決して聞き耳を立てるませタルが一匹・・・ |
オレンジ姫「・・・いけないわ、王子!こんなとこ・・・誰かに見られたら」 シルス王子「ふふ、構わないさ。見せ付けてやればいい・・・僕らの愛を」 オレンジ姫「で、でも・・・もし、父に今日の密会がバレたら・・・」 オレンジ姫「私達、きっともう逢えなくなるわ・・・」 シルス王子「だったら君をさらうまでさ・・・何者にも僕らの愛の邪魔はさせない!」 |
オレンジ姫「どうして・・・どうしていつもそんなに優しいの?」 オレンジ姫「貴方の瞳に見つめられたら、私・・・もう・・・」 シルス王子「愛しているよ。オレンジ姫・・・世界で唯一人の・・・僕だけの太陽(にこり)」 オレンジ姫「・・・・・・・・・王子(うっとり)」 |
オレンジ姫「・・・でも、駄目・・・貴方と私は、決して一緒にはなれない・・・」 オレンジ姫「憎み合うふたつの国・・・その国境を挟んで生まれてしまった以上・・」 オレンジ姫「それは、所詮望み得ぬ夢に過ぎへんのよ・・・(涙)」 シルス王子「だったら!・・・だったら戦争を終わらせたらいい!」 シルス王子「たとえ何年かかろうとも・・・僕達にはそれが可能なはずや!」 |
アリアン「・・・100年に渡る人々の憎しみは、そう簡単に消せるものでわないわ・・・」 アリアン「絵空事やいうことぐらい・・・貴方にも分かっているんでしょう?」 アリアン「諦めてどうする・・・君の僕への愛はその程度だったと言うんか?!」 アリアン「そ、そんなことない!愛してるわ王子!誰よりも・・・誰よりも貴方だけを!!」 アリアン「僕もだよ!姫!!誰にも渡さへんで!!」 アリアン「あぁ!王子!どうして貴方は王子なの!!」 アリアン「好きだ!姫!!心ゆくまで君にフォーリンラヴ!(はぁと)」 シルス「・・・・・・・・・。」 オレンジ「・・・・・・・・・。」 |
シルス「・・・何を勝手に人のセリフ作ってんだ?」 シルス「いい加減な事を書くとどうなるか・・・言ったよな?」 アリアン「・・・ぎ、ぎくぅ?!(汗)」 |
ハッ?! ふと気付くと一面色とりどりに咲き乱れるお花畑に・・・ ど、どこやここは?!さっきまで確かにセルビナに・・・(あせ) シルス「何度言ったら分かるんだ?」 シルス「・・・臨死体験、してみたくないか?(にこり)」 アリアン「あ、あの世はいやぁぁーーーーーっ?!(涙)」 |
オレンジ「・・・どうしたのアリアン君?顔色が悪いわよ?」 ハッ?! な、何なんだ?!・・・ゆ、夢だったのか?!(汗) シルス「大丈夫か?ここは陽射しが強いからな・・・少し休んだほうがいいんじゃないか?」 アリアン「だ、だいじょぶや・・・ちょ、ちょっと、何か・・・寒気がしただけで・・・(汗)」 シルス「そっか・・・それならいいんだ・・・それなら、な(にこり)」 セルビナのうららかな午後のひとときは、 こうして何事もなく、平和に過ぎてゆくのであった・・・ つづく ------------------------------------------------------- 黒き死神「次にやったら命はないぞ?そのこと・・・ゆめゆめ忘れるな。」 黒き死神「・・・ふふ、ふふふふふ」 アリアン「ひ、ひいぃぃぃぃーーーっ?!;;」 |
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