騙され続けて30余年。 溜まりに溜まった借金はもはや数千万を数え、田舎で帰りを待つ妻と子に会わせる顔のない偽善者ことむらっち。 歌手デビューの夢は諦め、今日も借金返済に向けての金策計画に余念がない。 地道に稼いでいたのでは、絶対に返済できっこない。 そう考えていた矢先、彼の目の前に金の卵が現れたのだ。 それは、砂漠のオアシスラバオでの出来事だった。 |
そう、彼の前に現れたのは・・・ 天使と見紛うかの輝く笑顔を持った、2人の少年だった。 彼らを見た瞬間。 いける! そう思った・・・と、後にむらっちはその著書『偽善者、その生きざまの果てに』 で語っている。(偽善社出版A5版オールカラー5800円(税抜き) むらっち「いいかい?坊や達。君たちを立派なアイドルにしてあげよう。」 アリアン「・・・おぢさんが僕たちを有名にしてくれるの?お金持ちになれるの?」 ケロン「僕たち、病気のお母さんのために薬代を稼がなきゃ駄目なんだ・・・」 むらっち「あぁ!何て健気な子供たちなんだろう;;」 むらっち「安心しなさい。おぢさんが君たちをプロデュースしてあげるよ♪^^」 ケロン&アリアン「うん!頑張る!!」 そう、むらっちは決意したのでした。 この少年たちを歌って踊れる癒し系アイドルユニットとして売り出し、 そして誰もが認めるトップスターにしてやろう・・・と。 むらっち「・・・つか、君たち・・・どっかで見たような(悩)」 アリアン「・・・き、気のせいやでおっさ・・・おぢさん♪」 ケロン「おかげさまでたんまり稼がせて・・・げふっ、いっぱい稼げるといいね♪(にこ」 |
むらっち「歌って踊れるアイドルのためのその一!」 癒し系アイドルユニットとして、人々を惹き付けるために・・・ まずは2人に完璧に息の合ったダンスを振り付けるのが、第一歩なのだ。 アリアン「よ〜し!頑張るぞ〜〜〜♪」 ケロン「う、上手く踊れるかなぁ・・・」 むらっち「大丈夫だ!君たちなら!ほら!息を合わせて踊ってごらん♪^^」 |
ケロン「・・・こ、こう?(ぼかっ)」 アリアン「あいたっ!!;;」 |
ケロン「・・・こ、こうかな?(ばきゃっ)」 アリアン「い、痛ってぇぇぇぇーーーっ!!;;」 |
アリアン「やンのかゴラァ!!(ぶちっ)」 |
ケロン(・・・・・・しゅたっ) アリアン「お?何や?何や?その構えは?生意気にこのワイとやり合う気か?(ぎろり)」 むらっち「ちょ、ちょちょ、ちょっと・・・2人とも^^;」 |
ケロン「やぁっ!!」 ぽかっ☆ アリアン「うぉっ?!や、やるな!!」 |
アリアン「このぉ〜〜〜〜っ!!」 ぽこっ☆ ケロン「え〜〜い!!」 ぽかぽか☆ |
アリアン「・・・ぜぇはぁ・・・や、やるやないけ」 ケロン「ふふふ、君もねv」 楽しいダンスレッスンのはずが・・・何故か泥臭い殴り愛・・・もとい殴り合いに 果たして2人がアイドルデビューを果たし、むらっちが莫大な借金を返済できる日は訪れるのであろうか・・・ そして 笑顔は天使だが中身は悪魔な2人の本性に気付く日は来るのだろうか・・・ アイドルプロデュース作戦は、まだ始まったばかりである。 つづく |
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