第54話:調査FILE2・ある刀鍛冶の依頼
※曖昧な記憶を元に書いているため、若干事実と異なる部分もあることをご了承下さい。


私の名前はガラナ。某探偵事務所に秘書として勤めてたにゃ。

何故過去形かって?もう辞めたからだにゃ!

ほんっと、あんなとこ辞めて正解だったにゃ。
無能な上司にも、激しく低い給金にも、契約外の超過労働にも、胡散臭い方言にも、くだらないボケにも、もう心底ウンザリにゃ!

■探偵事務所の秘書募集
年齢20〜29歳までの女性の方、探偵事務所で秘書として働いてみませんか?
給料:50万(ミスラなら80万)
昇給賞与:昇給年一回(5月)、賞与年3回(6月・12月・決算時)
勤務:1日8時間、1週40時間
休日:光・闇・祝祭日、夏季・年末年始  年間休日122日
休暇:有給(初年度11日)、慶弔、その他
福利厚生:各種社会保険、健康保険組合、厚生年金基金、退職年金、財形貯蓄、健保組合保養所
備考:面接時水着審査、交通費・制服支給

・・・こんな求人広告にひっかかった私も悪いっちゃ悪いんだけど。月給80万につい目が眩んじゃったにゃ。後悔してるにゃ。 でも月給80万なら普通の人は飛びつくにゃよね?

と、思ったらあのクソ探偵・・・

「は?月給って?うちは年俸制やで?募集要項の裏にそう書いとったやろ?」

って、何だにゃ!詐欺だにゃ!!(怒)
あぁ、もう!思い出しただけでだんだん腹が立ってきたにゃ!もう最低!!

なんだけどまぁ、それも一ヶ月前の話だにゃ。辞表叩き付けて辞めてやったから、今はもう自由だにゃ♪ あんなクソ探偵のことなんかキレイさっぱり忘れて大好きな魚釣りでもしてのんびりするにゃぁ〜〜〜♪








と、思ってたのに・・・










なんで・・・・・・












どうして・・・

・・・なんで横にコイツが居るにゃ?!

・・・こんなことに(涙)

アリアン「よっしゃでかしたでガラナ君!そいつが今回の犯人一味の1人や!逃がしたらアカンでっ!」


思い出すのも忌々しいけど、3日前に私の楽しかったバカンスは終わりを告げたのにゃ。
2度と会うまいと思ってたこの最低男の登場で。。。。








----------3日前----------

・・・何か後ろに居るにゃ;

アリアン「チャラリ〜チャラリ〜チャチャチャッチャラチャッチャッチャ〜♪チャ〜ラ〜リ〜チャラリ〜♪」

それは、好物のキュスでも釣ろうと、セルビナマウラを往復する汽船に乗り込んでいた時のことだったにゃ。 きれいな青空の広がる晴天の下、気持ち良〜く釣りしてたら・・・調子っぱずれな歌声みたいなのが後ろから聴こえてきたのにゃ。

・・・アイツだにゃ

アリアン「2番バッター和田。ネクストバッターズサークルで素振りをしてバッターボックスへと向かいます。 伝統の一戦は9回裏2アウトランナー2塁。一打サヨナラのチャンスです!今日の和田はこれまで3打数3安打猛打賞で当たってます。 3打席連続ライト前への渋い流し打ち!う〜ん、まさに職人技。さぁ、この打席注目ですよ、解説のガラナさん?」

ガラナ(誰が解説にゃねんっ!!)

と、思わずツッコミそうになったにゃ・・・危にゃい危にゃい。ってか、間違いにゃい・・・振り向かなくても分かるにゃ。この声はあのクソ探偵・・・ 何だってこんなところに居るのにゃ(汗)


まさか自分を探してこんなとこまでやって来たとも思えにゃいけど・・・ここはとりあえず無視を決め込むにゃ!

絶対無視だにゃ!

アリアン「さぁ!ピッチャー振りかぶって第一球!!おぉっと、これはSeaPugilだ。バッター和田シャインストライクの構え・・・ を見せてバットを止めた。判定はボール!おぉっと、しかし判定が不服だったようですねぇ、SeaPugilがバッターに噛み付いてます!」

相変わらず意味不明なこと言ってるけど、その手には乗らないにゃ!
ここで相手をしたらクソ探偵の思う壺だにゃ〜!絶対無視!無視無視にゃ!他人にゃ!何も聞こえないにゃ!!諦めてどっか行くにゃ!!

・・・無視にゃ!

アリアン「・・・・・・。」

ガラナ(・・・無視だにゃ)

・・・ぜぇ〜〜ったい無視だにゃ!

アリアン「・・・じぃ〜〜〜〜〜〜〜。」
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。

ガラナ(無視・・・無視にゃ)

あっち行くにゃ!

Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。
Alianは、Guaranaをじ〜っと見つめた。

ガラナ「わ、わぁ〜い♪さ、魚が釣れたにゃぁ〜〜〜♪(滝汗)」

・・・泣きそうだにゃ;;

アリアン「・・・あんなぁ、ガラナ君。さんざん無断欠勤したか思たらこんなとこで釣りか〜?えぇご身分やなぁ。」

完璧に無視されてることに気づいたのか、少し不機嫌な声で話しかけてきたにゃ・・・。 無視してんだから、もう諦めてどっか行って・・・・・・って!!!?

ガラナ「む、無断欠勤じゃないにゃ!!ちゃんと辞表置いてきたにゃ!!」
アリアン「・・・辞表?辞表ってコレのことか?」

と、クソ探偵は懐から一枚の見覚えのある封筒を取り出したにゃ・・・
なんにゃ?!持ってるのに中も見てないのにゃ?!それなのに無断欠勤だなんて言いがかりもいいとこだにゃ!


          _____
         /       /
         /       /
        /  辞   /
        /       /
       /  票   /
       /       /
      /       /
       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

アリアン「・・・字ぃ、間違ぅとるぞ。」
ガラナ「え?!Σ( ̄□ ̄;」

か、漢字テストはいつも赤点だったにゃ・・・う、うにゃぁ、恥ずかし過ぎるにゃぁ(赤面)

ガラナ「ちょ、ちょっと間違っただけにゃ!返すにゃ!今すぐ書き換えるにゃ!!(///」
アリアン「いや、これただのコピーやねん。本物の辞票は・・・・・・・」






アリアン「差出人をアイアンイーターって書き換えて大統領府に送っといた。」
ガラナ「んにゃ?!にゃんてことするのにゃーーーーーっ!!!?」

・・・うぅ;;

アリアン「いやぁ、無能無能って無能な上司って感じのフレーズがいっぱい書かれとったんでな。大統領の方がお似合いやん? ワイ無能ちゃうし。天才やし。でもなぁ、さすがに一国の大統領にそんなもん送るってな度胸あるなぁ、ガラナ君。」
ガラナ「にゃ?!にゃにゃにゃ!!!?送ったのは私じゃないにゃ!!(あせ)」

アリアン「事実はどうとでも曲げれるしな・・・。まぁ、何しかええ歳こいて"辞表"って漢字も書かれへんのは恥ずかしいやんね? 今時小学生だって間違わへんで?いやぁ、近所に言いふらしたらどうなるやろ〜。道端でクスクス笑われて指さされるかもなぁ・・・恥ずかしいなぁ。」
ガラナ「・・・・・・ち、違うにゃ!!」

アリアン「違う?って、何が違うん?(きょとん)」
ガラナ「つ、通信教育で筆ペン習ってたから・・・"辞"の字と"票"の字の練習してただけ・・・だにゃ・・・」
アリアン「・・・ってことは、つまりコレは辞表やないっちゅうことか?」
ガラナ「そ、そうだにゃ!た、ただの練習書きだにゃ!!」
アリアン「・・・そしたら、ここ数週間の無断欠勤の理由は?(にこり)」
ガラナ「有休取らせて下さいって・・・ちゃんと言ったにゃ・・・」









絶対いつか辞めてやるにゃ;;

アリアン「よっしゃ!こいつが犯人グループのボスや!盗まれたもん取り返してノーグ行ったら礼金でウハウハや♪」
ガラナ「うぅ・・・絶対いつか辞めてやるにゃ;;」

最初の契約で1年は辞めたらダメだ・・・って決まりがあるらしいにゃ。うぅ、でも1年経ったら絶対辞めてやるにゃ! もう絶対こんな奴とはオサラバだにゃ!永遠に顔も見たくないにゃ!!

でも、その前に・・・



国語辞典で「じひょう」を調べとかにゃいと・・・(トホホ)

秘書の不幸はまだしばらく続きそうである。

つづく

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