第60話:すべての高い山に登れ
※曖昧な記憶を元に書いているため、若干事実と異なる部分もあることをご了承下さい。


わしの名はマート

ジュノを発祥の地として、全1万店舗を展開する大手コンビニエンス・ストア・チェーンFamily Maatの創始者にして、現名誉会長である。 莫大な財産を手に入れ、経営から退いた後、ここル・ルデの庭で優雅な老後を送っている・・・と、いうわけじゃ。

最近では、己の限界に挑戦したい若者達が、わしに助言を求めてくることも多くなった。 そういった若者達の手助けをしていくうちに、今やすっかり限界じいさんの愛称が定着し、皆から慕われておるのじゃよ。ほほほ。

嫌なら止めても・・・

が、どいつもコイツも何ひとつちっとも分かっとりゃせん!!嘆かわしいことじゃ。

たとえば・・・初めてわしのところへ訪れた若者に、わしはこんなお題を出すんじゃ。
マート「ボムの炭、エクソレイの粘菌、古代魔法のパピルス・・・この3つを手に入れて持ってくるんじゃ!」と

どれもこれも狂暴で危険極まりないモンスターが落とす伝説級の代物じゃ。
まさか取ってはこれまい・・・さて、どうする?

と、思ったら・・・

どいつもコイツも馬鹿正直に持って来よるんじゃ。
そうじゃなかろう? 違うんじゃよ・・・わしが言いたいのはじゃなぁ・・・

・・・また来よったわ

アリアン「あのぅ・・・限界おじいさん!僕に限界突破の方法を教えて下さい(ぺこり)」

ほ〜れ、また来よったぞ。どうせお前さんも馬鹿正直に持って来よるんじゃろう。
ホホホ、そうじゃ!今日はちょっと意地悪くお題を変えてやるかの・・・。

マート「ふむ、良かろう。ならば北の地にある3つの高き山の頂きへと登り、伝説の秘宝・氷石を持ち帰ってくるがよい!」

北の地の山々は、ベテランの登山家ですら下手をすれば命を失う自然の脅威じゃ。
しかも氷石は、恐るべき魔獣により護られておると言う。

まぁ、こんなチビには無理じゃろうな。魔獣の餌になるか、遭難して凍死するか、 はたまた尻尾を巻いて逃げ帰って、家で母ちゃんに泣き付くか・・・そんなもんじゃな。

何やと?!

アリアン(北の雪山登って氷石3つ持って来いやと?喧嘩売っとんかこのジジイは)



アリアン(えぇと・・・ちょぉ待てよ・・・)

薄気味悪い

アリアン(あの薄気味悪い上に、クソ寒いザルカバードまで行って・・・)

閣下!!

アリアン(道中をクソ強いデーモンなんぞに襲われたりして・・・)

何でトラなん?

アリアン(やっと1つ登った思たら、トラに食われそうになったり・・・)

クァールかいな

アリアン(必死の思いで2つ目の山登ったら、今度はクァール・・・)

犬まで?!

アリアン(んで、くたびれ果てて3つ目登ったら、犬やで犬・・・しかもゾンビやしな)

・・・やっとれんわ

アリアン(アカンわ・・・アホくさ。やっとれるかいなそんなもん・・・)


マート「ほれ?どうした??さっさと行ってこんか!」

何を考え込んどるんじゃこの小僧は。どうせお前もすぐに仲間に頼ってあっさりクリアしてしまうんじゃろ? ほれ、邪魔じゃからとっとと行った行った!それとも尻尾巻いてお家に帰るのかの?ホホホ、イヤなら止めてもいいのじゃよ?

アリアン「えぇっとぉ・・・マート様?(ごそごそ)」

ん?何じゃ??

ずっしり重い山吹色の・・・

アリアン「そのぉ・・・氷石ではないのですが、コレを・・・どうかお納め下さい・・・ククク」

何じゃ?この小僧・・・懐から菓子箱なんぞ取り出しおって・・・
ははぁん、わしが甘い物好きなのを知って・・・ん?何じゃこの箱、妙に重いが・・・

さては!!

アリアン「ふふふ・・・お察しの通り。山吹色の饅頭・・・お好きではございませぬか?」
マート「ほっほぅ・・・お主、若いのに分かっておるではないか。ホホホ、ホホホホ」

ミモ「Σ(゚Д゚;)」

そうじゃよ、そうなのじゃ!こういう輩を待って居ったのじゃ。世の中馬鹿正直が多くて嫌気が差しとったところじゃが・・・ホホ、まだまだ世の中捨てたもんじゃないのぅ。ホホホ、こりゃ実に愉快愉快♪

マート「んむ・・・そう言えばついこの間、氷石を受け取ったような気がしてきたわい。いやはや、歳を取ると物忘れが酷ぅてのぅ・・・すっかり忘れておったわ!すまんすまん!!」
アリアン「いえいえ・・・物忘れなど人間であれば誰もがしてしまうことです。誰が責められましょう・・・ンククク」

Alianはレベル上限が60になった。

ミモ「ΣΣ(゚Д゚;)!!」

ぁゎゎ

ミモ「み、見ちゃった・・・おいどん・・・とんでもない場面を目撃しちゃった・・・」





マート「・・・鼠が一匹コソコソしておるようじゃな」
アリアン「・・・そのようで」
ミモ「Σ(゚Д゚≡゚Д゚)」

その後、1人のどんぶり屋経営者が消息を絶つ。家族による捜索願いが出されるも、不可解なことに警察は早々に捜査を打ち切ったと伝えられる。権力者により警察上層部に圧力がかけられた・・・等、様々な憶測が飛び交う中・・・いつしか事件は人々の記憶より忘れ去られてゆくのであった・・・。

つづく

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